一点五流

1.5流の人間が「コンサルティングファーム」と「投資銀行」を両方経験したからこそ分かったことを書きます

#14 新卒でどこに入るのがいいのか①

結局、新卒で入るにはどこがいいのかという疑問を考えてみたいと思う。人によって、本当にそれぞれなので、私なりの意見としてとらえてね。

「いい」って何か?

まずいいというのは何を指すか。これは人生において何を大事にするかという軸の話だ。お金、所属している会社、仕事内容(これも色々ある)、プライベートの時間、起業(目的でないが、そういう人もいるので)、費用対効果、いったんこんなものとしよう。

 

1億円の壁

さて、お金でどこかがいいか。これは瞬間風速で1億!なのか生涯を通じて6億!なのか。そして、いつまでに達成するのか。瞬間風速で1億とするなら、可能性としては大企業の社長、起業して売却かIPO外資金融か外資コンサルでパートナーぐらいかと思う。目指すのは勝手だが、これはすごい確率が低い

大企業の社長になるには社内で実績を上げるのはもちろんその後の社内政治にも勝たないといけない。新卒で500人入る会社として、前後2年も含めて2500人の中で1人、0.04%。全員に等しく可能性があるわけではないが、これを23で入って55ぐらいまで32年間耐え抜く。できればすごいのだが、なかなか。社長でなくても役員でも子会社社長でももらえたりするので、するともっと確率はあがる。

次に起業の道。20年間で起業した数は350万社、上場したおよび上場予備軍で2500社と言われ、確率0.07%。ここで、俺は他と違うからもっと確率が高いはずだと思って起業する。まああくまで参考値ね。

次に外資金融か外資コンサルでパートナーに上がる率。全社外コン50人ぐらい採用して、前後2年ずつ合わせて1人ぐらいか。これで0.4%。そもそも最初から受ける人のレベルが高いとか内定するまでの確率もかけると先ほどの確率と同じぐらいになるのか。すると0.04%

日本全体で、1億円以上の年収の人は0.027%ぐらいらしい。

年収1億円以上の人数と割合|年収ガイド

つまりどんな道をとったとしても1万人に1人か2人かそんな確率なのだ。小学校のとき、全校集会で1000人ぐらいが校庭に出るが、あの中でも1人でない確率駿台の全国模試で100番に入るレベル。まあ勉強とは関係ないっちゃあそうなのだが、改めて計算するとすごいね。

 

生涯6億

まだ、瞬間風速しか書いていないのか。瞬間風速1億は難しそうだから、生涯を通じて6億を目指そう。有名なランキング

最新版!「生涯給料トップ500社」ランキング | 賃金・生涯給料ランキング | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

まあこの計算方法に違和感があるのだが、それは置いておいて、考えないといけないのは、平均年齢キーエンスとかM&Aセンターとかが35歳であること。それって、つまりほとんどの人が生涯勤めるのは無理なのである。あと、HDというごく限られた年長者のみが所属する組織だけの数値。つまり現実的に生涯勤められて、平均的な人を表しているのはTV局と商社がトップになる。それでも5億である。さっきの人たちが5年で稼いじゃうのかあと思うが、それはその人たちも5年とかの在任だったり、外銀はそもそも45ぐらいで辞めちゃうし、実際は10億ぐらいが限度じゃないだろうか。これらと違うのが、上場か売却する場合。それでも、まあ現実的には数億ぐらいでしか売れなかったりするよと。そりゃあ全員がメガベンチャー作れればいいけど、確率的に難しいと。

つまり、商社かTV局に入って、65までしがみつけば達成できる。よくある意見としては、それらが65にはどうなっているかわからないという話。特にTV局。まあそうなんだろうね。それより、個人的には65までしがみつくということに耐えられないと思う。だって、入っちゃえば周りの人はみんな同じ仕事給料もらっている。競争もあるが、その結果は先にならないと分からない。

でもこの話、コンサルも投資銀行も同じなのよ。意外にある程度上まで行くと、上がつまって動かないのよ。35で結局2000万ぐらいなのよ。その横で、友達が独立して4000万とか出てくるわけ。それにはそれなりの苦労があって、大変な仕事なのだけど、隣の芝生は青いというか、うらやましく見える。そんな中、社内では必死で上司のご機嫌取りながら、夜中遅くまで働く。正直、どちらもつらいんだな。

 

生き残るには?

社会人が何千万もらえるよとか聞いて、すごい!と思うが、それまでに敗れて退職していった人たち。そして意外にその人が40歳だったりする。そして日常は遅くまでプレッシャーの中で耐えながら働いている。これに該当しないのが、本当に働くのが好きな人。頑張る自分が好きだったり、頑張っているけどマゾ体質で苦痛に思わない人。これらが上に上がっている。その人たちはお金以上に、ブランドのある会社で、かっこよくて世界動かしてるぜって思い込んで働いた結果、高収入を得て、高いマンションに住み、女性におごったりプレゼントする。まあ随分歪んだ見方なのだが、それぐらい大変なのだ。生き残るのはそれぐらい強い信念か思い込みがないと難しいということが言いたかった。

 

 

企業の格

さて、こういったお金以外に所属している会社というのもある。これは就職したいランキングか2chの就職偏差値だ。

最新版!「就職人気ランキング」ベスト300社 | 就職四季報プラスワン | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 

どうでもいいけど、今はほんとよくまとまったサイトがあるよね。社会人が進めるランキングというのもある。

人気企業ランキング2015-社会人が選ぶ“働きたい企業”第1位は? |転職ならDODA(デューダ)

特に変わらない。で、大企業というか有名企業ということになる。これでベンチャーの方がやりたいことができるとか色々社会人が言うわけだが、ここでいう価値観はそんなことはどうでもいい。人がいいと思っている会社に入りたいだけなのだ。空虚と言われようが、そういう価値観なのだから仕方ないエルメスがほしいという人にもっといい鞄があって丈夫でうんぬんかんぬん言っても、エルメスがほしいのだから仕方ない。みんなが憧れるからほしいのだ。

こういう人が新卒でいけなくてリベンジしたいとなったりする。その時に行ける会社といけない会社がある。それは新卒でしか入れない会社だ。最近は転職でも取っているのだが、タイミングが必ずしも合うかというとそうではない。三菱商事に入りたかったといって、常に採用しているわけでもなく、年1回のタイミングで、かつ職種も限定していたりする。この商社なのだが、意外にプラントメーカーや化学メーカーなど特定の業種からの方が行きやすかったりする。新卒時は色がついていないが、中途は部門別採用だったりするので、専門性がないと厳しかったりする。もちろんそれまで財務的な部門だったり、経営企画的な部署でないといけなかったりもする。ある程度自分ではどうしようもない配属リスクなのだ。ただ、物産のように中途を結構とっている商社は外銀や外コン出身者を欲しがったりするので、結局もうどこからが行きやすいかなど一概に本当に言えない。

この話まだ次回へ続く

 

Season1 目次
#1 自己紹介と目次
就活ノウハウ
#2 コンサル内定法
#3 意識高い系に勝つ方法
#4 企業分析の仕方
#5 採用選考としてのインターン
#6 内定時にやるべきこと
仕事理解(コンサル)
#7 コンサルの仕事
#8 コンサルのやりがい
#9 コンサルを辞めた後の転職先
仕事理解(投資銀行
#10 投資銀行の仕事
#11 外資系と日系の投資銀行の違い
#12 投資銀行のやりがい
#13 投資銀行を辞めた後の転職先
企業・業界選択
#14 新卒でどこに入るのがいいのか①
#15 新卒でどこに入るのがいいのか②
#16 新卒でどこに入るのがいいのか③
#17 結局どこの会社がいいのか
知っておいた方がいいこと
#18 学歴フィルター
#19 大学でやるべきこと
#20 最も怖い配属リスク
#21 転職の波の読み方
#22 1.5流の悩み