一点五流

1.5流の人間が「コンサルティングファーム」と「投資銀行」を両方経験したからこそ分かったことを書きます

#21 転職の波の読み方

転職の波について考える。

 

転職の波

転職の波が世の中にはある。まずは直近のグラフを見てほしい。

f:id:consib:20160427135614j:plain

日経平均は2000年を1.0としている。

直近でいうと2010年を底に転職者数が伸び続けているので、あまりそれを感じない。しかし、新卒はより影響を受けやすい。2010年から2013年ごろまでに就職活動した新卒学生は決まりにくいという印象を受ける。倍率を1を超えているので、選ばなければ必ず受かるのだが、新卒はより選びやすく大手に行きたいので、実際は決まらないと印象をうけているのである。

この人たちが3年ぐらい働くとリベンジとして転職する2013年ごろから転職市場が活況になってくるので、やや増えていると思われる。もちろん多くの人たちが転職する環境になっているせいで、このまま伸び続けるかもしれない。ただ、どうやら日本人の国民性はなかなか変わらず、やはり安定志向であり、最初の会社で居続けることが多いらしい。

 

今転職すべきかという質問

では、例えば2010年に就職活動をした2011年卒が3年たつと2014年になっていて、このタイミングで転職すべきかという判断をすることになる。波で言うと今がピークでそろそろ下がるだろうとも思えるし、オリンピックまでは伸びるはずだという判断もある。

本当いうと業界ごとに変わって、IT業界はまだ伸び続けるだろうし、建設系も2018年までは伸びる。他の業種はまた別の判断になる。一方で、海外営業はどこの会社でも必要になるので、まだまだ伸び続けるし、経営管理系も必要になってくる。

いらないのは販促系と単純作業事務は景気変動に左右されるのだ。つまり、波は全体というより、業界×職種で見るべきだということだ。今転職すべきですか?なんて質問は実にばかげているということだ、あなたがどの業界に所属していて、どんな職種をやっていて、あなた自身が明るく素直なパーソナリティを持っているかというところから大事なのだ。

そんなこといわず、今がどうか聞いてんだよっていうと、もはやそれは景気変動の波に従えということになり、最近で言うと2013年、2014年は転職すべきだったね、2016年は少し慎重になるべきで、2020年までには転職しておくべきということになる。

 

35歳限界説

実はこれとさらに気にしないといけないのは35歳限界説だ。

そもそも35歳限界説はあるのか。ないと風潮になりつつあるが、私見を言うと、大手はある、ベンチャー中小はない。大手は新卒文化が残っており、新卒から出世すると40歳ぐらいに課長となり、部下を統率しだす。中途で40歳の同年代が入ってきたら扱いづらいったらありゃしない。35歳以下のやつの方がいい。それより若い会社はなおさらである。

脱線するが、人間は年齢を気にする生き物だ。なんで年下のやつにエラそうにしないといけないのだとか思う人間がいくらでもいる。能力がすべてだといっても、世の中の人は自分の能力が分かっていない人がゴマンといる。いや、そんな日の当たらない部署に配属しているんだから、出世から外れてんじゃんとわかるようで、その組織内で俺は優秀だと思い込み、まだ上司にごまをすり続ける人もいる。その上司も外れてここにいるのにね。

学生時代は偏差値という明確な物差しがあるから、負けを認めざるを得ないのだが、会社は評価があるようで、人が決めているので、運が悪く、俺はここにいるんだとか思っている。誠に気の毒だ。まあ、気付かない幸せもあるか。

35歳限界説は下っ端として雇われる前提であって、当然ハイスペックな専門性や大手で役員クラスの人は違う。上の役職でもほしいとなる。しかし、大手はまだまだ上の役職で中途入社は難しい。メーカーなどは特にだ。外資は違うが、かなりのハイスペックを要する。普通の人は35歳までが転職しやすいということになる。先ほどの2010年卒だと10年後に35なので、2020年とちょうどマッチするが、それより上の年齢は35になるのが、2018年だったりすると、今のうちに転職するしかなくなる。

転職エージェントみたいな話になってしまったが、業種を変えたいとか職種を変えたいとかいう人は、この35歳限界の時期も転職の波と合わせて考えた方がいい。

 

結局、自分の人生

そんなつまんないことを考えずに目の前のことをしっかりやってたら、いつでも転職先はあるし、よりいいポジションがあるというのはその通りで、そうすればいい。仕事というのは社内の人間関係や、その会社への経験蓄積もあって総合評価で優秀かどうかが決まる。そのためにはそれ相応の年数が必要なのだ。

浪人すると合格率はあがる。そりゃあ同じものをもう1年やるのだ。高2から受験勉強を始めて現役で通る人は2年の勉強期間だが、浪人は3年と1.5倍になるのだ。しかも高校に行く時間もなくなるから、もっと差があるかもしれない。

同じようにその業務について5年とかやっていたら、転職してきた人より圧倒的にパフォーマンスが出るのは当然だ。それぐらい転職するとリセットするのだ。それでも違う仕事をしたいという人だけが、転職すべきなのだ。最後はその仕事一回やってみたいんだもんでいいと思う。人がとやかく言おうと自分の人生だ、自分の好きなようにしたらいい

 

Season1 目次
#1 自己紹介と目次
就活ノウハウ
#2 コンサル内定法
#3 意識高い系に勝つ方法
#4 企業分析の仕方
#5 採用選考としてのインターン
#6 内定時にやるべきこと
仕事理解(コンサル)
#7 コンサルの仕事
#8 コンサルのやりがい
#9 コンサルを辞めた後の転職先
仕事理解(投資銀行
#10 投資銀行の仕事
#11 外資系と日系の投資銀行の違い
#12 投資銀行のやりがい
#13 投資銀行を辞めた後の転職先
企業・業界選択
#14 新卒でどこに入るのがいいのか①
#15 新卒でどこに入るのがいいのか②
#16 新卒でどこに入るのがいいのか③
#17 結局どこの会社がいいのか
知っておいた方がいいこと
#18 学歴フィルター
#19 大学でやるべきこと
#20 最も怖い配属リスク
#21 転職の波の読み方
#22 1.5流の悩み