一点五流

1.5流の人間が「コンサルティングファーム」と「投資銀行」を両方経験したからこそ分かったことを書きます

#4 企業分析の仕方

今回は企業分析の仕方を書いてみようと思う。

何もすげー詳しくやる必要もなくて、大体こういう業界にいて、こういう環境で、これぐらいの位置づけで、今後こういうことが課題で、こういう人材を求めてるんだなぐらいが分かればいいと思う。会社に入るとbloombergやspeedaやQuick、日経テレコンやら有料のデータベースを使えるが、学生の時は無料で探す必要がある。ご存知のものも多々あると思うが、知らない人向けに書く。後、おじさんだから最近のいいサイトがあれば教えて。

 

業界研究

まずは業界。とにもかくにも業界地図だ。あんなによくまとまっている本はないと思う。社会人になってもこっそり最初にあれを読んだりする。(最近はSpeedaの業界まとめを見るかな)日経だろうが、東洋経済やらあるが、好みでいいと思う。少し業界が絞れているなら巻頭特集で知りたい領域があるものを選ぶといい。

後は就活サイトの業界特集がある。job.career-tasuとかasahi.gakujoとかが見やすい。リクナビマイナビにもある。ただ、古いバージョンを載せていることがあるので、要注意。

また、とてもいいのが業界サーチというサイト。シェアや売上ランキングまで載っているので、これをざっと見るといい。

次にお勧めなのは、経済雑誌の業界特集。「東洋経済 ××業界」「日経ビジネス ××業界」と検索し、いつ発売の雑誌か調べ、図書館にいきバックナンバーを探す。とてもコンパクトにまとまっている。

すごいふざけているようで的を得ているのが業界図鑑。立ち読みで読んでみて。

他はみずほ産業レポート

また普通にgoogle「××業界 調査」「××業界 レポート」と入れると色々出てくる。他にも「××業界 動向」「××業界 経済産業省」なども入れてみてほしい。普通に検索すると官公庁系のレポートが上位に上がらないので省庁名とセットで入れると、ありがたくまとめたレポートが出てきたりする。最近は外部業者のレポートも出ているので、見てほしい。しかし、カーニーが作ったクールジャパン関連のレポートは涙ぐましい。遅くまで頑張ったんだろうな。梅澤さん配下だったんだろうな。しかも彼女がいるんだもん、がんばっちゃうよな。そんなことはさておき、業界。

もっとやりたいという人はJETROの図書ライブラリーに行って、業界レポートを読む。マニアックなレポートまであって無料で入れるので一度行ってみるといい。蔵書検索もできる。

そして最後にグーグルアラートで興味のある業界を入れて、毎日ニュースを読む。過去のニュースを検索したい場合は、国立国会図書館の無料記事検索サービスというまとめに載っている。

ここまでやれば業界研究は終わっていいと言い切れるかな。

 

企業研究

次に、各企業についての調べ方。業界の中で興味が出たら、個別企業について調べる。リクナビマイナビの企業情報は見ておけばいいが、不十分である。

個別企業のHPに行く。まずは採用情報のページをすべて読む。先輩の話やらも読む。脚色されてキラキラしているが、まあ読む。

この段階で面倒くさいから終わりそうだが、次に読んでほしいのが、投資家情報とかIR情報と書いてあるタブのところだ。個人に物を売っている企業のHPはわかりづらいところにあるので、一番上か一番下に企業情報と一緒にないか探してほしい。

まずは直近の決算説明会資料を見る。パワーポイントで書いてあるので見やすい。そして、中期経営計画を探す。長期的にこういうのを目指しますよというのが書いているので、課題が隠れている。また、アニュアルレポート(英語しかない場合が多い)や会社紹介パンフレットもあったりするので、読む。どうだすごいだろみたいな話を投資家や取引先向けに書かれたものなので、強みが分かりやすい。後は財務データ集みたいなのがあるので、それも読む。ここまででいいのだが、よくわからないだろうが、有価証券報告書も読むといい。まあでもよくわからなかったら別にいいかも。

読みました。理解したか?はい。じゃあこの会社について口頭で説明してみて。・・・?みたいになるだろう。ただやみくもに読むと、結局何も残っていなかったりする。仕事でもそうだが、アウトプットイメージがないと残らないのだ。企業研究シートみたいのないかなと検索してみたけどなんか萎えるね。調べたい項目をまとめておいて、各社埋めていってみてほしい。

例えばこんな項目

  1. 所属する業界
  2. 業界の将来性
  3. 業界が抱える課題
  4. 企業の業界内売上順位
  5. 他社との比べた時の強み・弱み
  6. 長期で目指す姿
  7. 中期で目指す計画(定量。定性)
  8. 直近取り組む課題、施策
  9. 今いる人材の特徴。会社の社風・文化
  10. ほしい人物像・人材要件

まずはこの10個にするか。多いな。でもまあ軽くでいいから10個考えてみて。

 

 

ネットだけじゃなく、生の情報も取りに行く

難しいのは強み弱み。会社の人も良くわかっていないし、業界3位ぐらいから強みがなかったりする。それも大事な情報。実は他と一緒で・・・みたいな本音を知りたい

そして、HPや本だけでわからないのが、会社の社風、文化、人材要件。これは就職サイトや採用HPに書いていたりするがよくわからないし、脚色されている。で、どうするか。

一番わかるのはOB訪問である。1人や2人にあったところでわからんだろうというのもあるのだが、絶対その人たちにある雰囲気がある。まじめだなーとかちゃらいなーとか理屈っぽいなあとか適当だろとか。ぶっちゃけ血液型で分けてもいいし、動物占いでわけてもいいし。合う合わないがあるわけよ。業界ごとに分けられるし、その中の会社ごとにも違う。最後は入ってみないとわからんのだが、でも一度つかんでみて。

ほしい人物像は人事とかに聞いてみて、現場に聞いてみて、役員に聞いてみるとそれぞれ違うことをいうかもしれない。見えている世界が違うからね。本当は統一されているはずだが、そんなわけないから。例えば、「今いる人がまじめだから、そうじゃないチャレンジする人がほしいんだ」と言いながら、結局とっているのはおとなしい人だったりする。そんなに文化はすぐに変わらないし、採用している人間がそうなんだもん。自分がいいと思っているから似たようなのを採るわね。ちなみにOB訪問は人事に報告される場合がある。商社はそれをやっていないと落とされるところある。銀行はリクルーターがついて、来そうなやつは優先的にフォローするから。

まあそんなのもあるが、気軽に聞くといい。本当は知り合い伝いで紹介してもらうのがいいよ。サークルとか。いないという人は限定的な友達としかあってこなかったツケだからあきらめて。それでもという人はfacebookでコンタクトしてみたらいい。よく会社前で声かけるというけど、やってもいいし、そこまで恥ずかしいことやらなくてもいい。自分が出来る範囲でやってみて。

どうしても人に会いたくない人は転職者向けの口コミサイトを見ると言い。転職会議とかvorkersだったり。本当にあっていることが多い。

そして、そこから志望動機を書く、自己PRを書く。志望動機が書けないのはその会社についての情報が少ないからか本当に行きたくないから。自己PRはさらに自分のことがよくわからないパターンが多い。自分と企業を照らし合わせて、俺とってよという作文だから。自己PRについてはそのうち書く。

 

Season1 目次
#1 自己紹介と目次
■就活ノウハウ
#2 コンサル内定法
#3 意識高い系に勝つ方法
#4 企業分析の仕方
#5 採用選考としてのインターン
#6 内定時にやるべきこと
■仕事理解(コンサル)
#7 コンサルの仕事
#8 コンサルのやりがい
#9 コンサルを辞めた後の転職先
■仕事理解(投資銀行
#10 投資銀行の仕事
#11 外資系と日系の投資銀行の違い
#12 投資銀行のやりがい
#13 投資銀行を辞めた後の転職先
■企業・業界選択
#14 新卒でどこに入るのがいいのか①
#15 新卒でどこに入るのがいいのか②
#16 新卒でどこに入るのがいいのか③
#17 結局どこの会社がいいのか
■知っておいた方がいいこと
#18 学歴フィルター
#19 大学でやるべきこと
#20 最も怖い配属リスク
#21 転職の波の読み方
#22 1.5流の悩み