一点五流

1.5流の人間が「コンサルティングファーム」と「投資銀行」を両方経験したからこそ分かったことを書きます

#6 内定時にやるべきこと

コンサルに入社が決まってから、入社までにやるべきことはなにか。意見が分かれる。

 

内定時代は英語、海外旅行

まずは精一杯大学時代に遊んでおけというアドバイス。学生時代にちょこっとやったからといって、社会人レベルではないし、そんなことを考えるなという話し。確かにそうなのだが、何かやりたいから聞いているのであって、消化不良になる。

次に海外旅行にいけという話。ごもっともで、行った方がいい。会社に入ると難しい。たまに1年間世界一周する人がいるが、そうなるのだ。今しかいけない。

エクセルとかパワポとかをやりたいんですが、という人がいる。好きにすればいいじゃないか。まあ、エクセルの本をやるのがいいが、実務で覚えるのが一番なので、コンサル出身者の会社のインターンに行く。まあつまらないデータ入力をさせられるが、何かその内役に立つ仕事を振ってくれる。ちなみにその時やった仕事と同じレベルをコンサルに入ってもやらされるけど。

コンサル出身者のインターンはなぜ取るかというのはベンチャーで人を雇うお金がないから。ただで労働力を確保できるのはありがたいのだ。あとは何かすごいことを学べる雰囲気を出して、優秀な人材をこき使おうとしているので、遠慮なく学んでこればいい

それよりも、英語ができない人は何よりこれだ。出来ない人は社会人になっても出来ない。仕事になったらやるさとか、無理やり海外勤務になったらやるさとか思っているかもしれないが、英語が出来ない人にそんな仕事はこない。そしてコンプレックスだけが募る。所詮やってもネイティブレベルの同期には勝てないのだ。まあ、これに関してはいくらいっても無駄で、どうせやらないから書くこともやめよう。

 

入社後すぐに何を教えてくれるのか

晴れて入社したコンサルで最初は研修がある。普通のロジカルシンキングとか戦略論とかエクセル・パワポとかの研修があった。その当時は学生でもみんなあまり使ったことがないようだった。今だと全ての学生が出来るようになっているんだと思う。

そして、すぐにそれぞれプロジェクトに配属される。研修ではなくOJTという名の現場で学べだ。会社なので、学校じゃない。給料を払っているのだ。研修制度なんてないのだ。すぐに貢献しろということだ。

 

コンサルの配属

コンサルというのは実は派閥がある。よく日系の大企業の派閥みたいなのが取り上げられるが、それ以上に強いつながりがある。なぜか。コンサルの仕事を取ってくるのはパートナーといわれる、ボスだ。過去のつながりからとか、有名だから仕事が舞い込んだりする。そして、その仕事をありがたく、マネジャー以下がもらう。マネジャーがタスク化して、コンサルタントやアナリストに仕事を割り振る。予算によって、厚めの体制がひかれるときは、コンサルタントもアナリストもいるし、お金がない時は、コンサルタントだけの時もある。とにかく、上が仕事を取ってくる以上、言うことは絶対なのである。役に立たないと判断されるとプール(要は余り要員)に入れられ、次引き上げくれるパートナーを待つ。そして、パートナーがいいと思った人間は囲われ、評価会議においてもあいつはいいと推薦され、晴れてマネジャーになったりする。評価会議では、常に大きな仕事を取った人と、大事な仕事を取った人の争いになるが、最終的には金額が多いほうが勝ちやすい。ただ、ファームによって特性はあるようだ。とにかく、上に気に入られないと昇進もしづらい

 

プロジェクトの配属は人生を決めるか

一方で新卒が考える悩みがある。一つのプロジェクトに長くいると似たようなことが多く、色々経験したいと思って入ったコンサルで目的が達成されないという点だ。正直、くそくらえと思う。新卒で何もわかっていない人間にとって、どんなプロジェクトでも役に立つ。むしろ仕事を与えてもらってるだけでありがたく思え。その上教育までしてやってるんだぞ。だが、私はそれもどうかと実は思う。人生長い。最初のプロジェクトで自分に多少色がつく。偉くなってからいくらでも広げられるが、やや苦労する人がいる。

コンサルに一生残って、パートナーまで駆け上がるんだという人間には配属されるがママでいいのかもしれない。とにかく早くから認められ、マネジャーぐらいで今までやったことのないM&Aをやらされ、でもノウハウがないため、苦労する。それを乗り越えながら、パートナーになって3,000万円もらう。俯瞰してみると、なんとすばらしい経歴ということになる。新卒1年目のプロジェクトが何であろうとそんなのは誤差の範囲で、何でもやってとりあえず最低限のスキルを身につけろというのもごもっともなご意見である。

一方で、コンサルを3年でやめてやろうという人間は色んな経験をしておきたい。マーケも中長期経営計画もM&A色んなプロジェクトをやりたいという思いもある。3ヶ月ぐらいでぐるぐる回して新しいことをしたいという気持ちも分かる。私は後者だった。どっちがいいかというのはその最中には分からず、今でもわからないし、永遠に分からないかもしれない。どんなプロジェクトにアサインされようと俺は結果を残すぜという人には関係ないが、凡人にはやりたいことをやっておかないといつ出来るかもわからない。よく、長期プロジェクトであってもその中でやることは変わり、色々経験できているんだという話。確かに色々経験できるが、本人が満足感を得られていない以上意味がないのだとも思う。

要は好きにしてくださいという話なのだが、あまり目先の数ヶ月のことに惑わされても意味ないよとも思いながら、当時の思いを振り返ると、まあ色々やりたいから仕方ないよねという感情である。

またもや内定時に関係なかった。ごめん

 

Season1 目次
#1 自己紹介と目次
■就活ノウハウ
#2 コンサル内定法
#3 意識高い系に勝つ方法
#4 企業分析の仕方
#5 採用選考としてのインターン
#6 内定時にやるべきこと
■仕事理解(コンサル)
#7 コンサルの仕事
#8 コンサルのやりがい
#9 コンサルを辞めた後の転職先
■仕事理解(投資銀行
#10 投資銀行の仕事
#11 外資系と日系の投資銀行の違い
#12 投資銀行のやりがい
#13 投資銀行を辞めた後の転職先
■企業・業界選択
#14 新卒でどこに入るのがいいのか①
#15 新卒でどこに入るのがいいのか②
#16 新卒でどこに入るのがいいのか③
#17 結局どこの会社がいいのか
■知っておいた方がいいこと
#18 学歴フィルター
#19 大学でやるべきこと
#20 最も怖い配属リスク
#21 転職の波の読み方
#22 1.5流の悩み