一点五流

1.5流の人間が「コンサルティングファーム」と「投資銀行」を両方経験したからこそ分かったことを書きます

#15 新卒でどこに入るのがいいのか②

さて、脱線しすぎて、答えまでいきつかなかったので、新卒で入るにはどこがいいのかの続き。

仕事内容

年収、会社のランクときて、次は仕事内容。これは社会にこれを実現したいという高尚な目標を持った人は起業すればいいと思う。いや、大企業に入ってノウハウを学んだ方がいいとか、人脈を作るとかいうが、こんなに起業しやすい環境で企業しないなんてただの逃げである。それは起業したいんでなくて、会社のランクで箔をつけたいというのが先に欲望としてあるのである。そうじゃないというなら、それはそうなのか。

で、特に実はやりたいことなんてなくてね。何となく世界で活躍で来て、大企業同士の取引をやれればいいなあという人、それをなんか格好よくいうが、要は何となくカッコいい仕事がしたい!という人は何をすればいいのか。まあ、外銀、外コン、商社、銀行がいいのではないか。広告代理店は広告に限定されるから、電通がイージスを通して買収しているが、そこにいけるかわからない。メーカーはその商品で一生生きていくんだって覚悟ができればいいんだけど、なかなか興味持てないし、何があるのかもわからない。業界をしぼりたくないなあというのが出てくる。

商社は部門に配属されるので、会社としては幅広くやっているものの、実は1商材しか扱わない。しかも、特定分野に限ってはグローバル企業だったり、日系メーカーの方がシェアが高く、商社はその仲介だったり、すごくニッチな商材のみを扱っていて、弱かったりする。だったらコーポレート部門でとなるが、これも配属されるかわからないし、商社側も嫌がるんだろうね。ただ、今は部門でも投資に近いことになっているから、実はいろいろ学べる

これは先ほどのメーカーも同じで、部署異動するから、最初は工場勤務でも3年後には本社の管理部門にきて、海外出向になったりする。35ぐらいになると意外にいいなあとなる。銀行はセクターカバレッジ方針は強まっているが、異動が多いし、アジアに出向も多い。扱っているのは金貸しでモノを作らないから嫌という人は向かないが、銀行って学生が思っている以上に影響力あるから、悪くないと思う。

外銀、外コンはまあ仕事内容的にはかっこいいんだろうね。ただ、外銀でセカンダリー的な仕事だったら、イメージが違う気がするし、外コンもよくある結局当事者じゃないから意思決定できないとかになる。この意思決定って経営者でもない限り、サラリーマンは意思決定してないんだけどね。まあその権力をどこまで及ぼせたいかによるんだろう。後、外銀、外コンは一生やるのはつらいというのがあり、いずれ転職すると限られているし、その時に銀行や商社に入るとプロパーより処遇が悪かったりする。これは今後変わるし、変わる最中なのだと思う。だらだらいつもの通り書いたが、結局どれもそれなりにカッコいい道はあるし、つまんない点はあるのだ。考えるだけ無駄といっちゃあおしまいで、与えられた中でどう面白くするか、ありきたりなことを言うが、とらえ方次第ってことになる。みんな大手の人はプライドもって、自分がいないと自社がないと世の中回らないと思ってやっている。最後は人が評価するというより、自分の納得感なのだと思う。

 

ワークライフバランス

次にプライベートの時間。これが一番学生時代にわからなかったことである。学生時代にバリバリやりたいと思っても、思っている以上にハードでもっと緩やかなところがいいなあと思って、転職する。いややりたくても体を壊してできない。結婚して妻が文句を言うから仕事から早く帰らなければ。子供が出来て、子供との時間を大切にしたい。いや子供の送り迎えをやれとか言われる。起業したくなってその準備を副業的にやりたくなる。もっと飲みに行きたい。親の介護が急に必要になる。などなど。いくらでもプライベートの時間が必要になってくる。

すると仕事ばかりというわけにいかない。最近はコンサルも労働基準監督が入って早く帰るようになったが、2時、3時まで働いている人もいる。するとコンサルや外銀は途端にいい会社でなくなる。そして、それが35以降になっているといい給料もらっているから、下手に転職できない。半分ですよとか言われる。

しかも転職先は何か誰も知らないベンチャーだったりして、それだったら大手メーカーでこつこつ頑張った人が45を超えると部長になって、そっちの方がよかったじゃんとなる。

この人生65歳までを考えた設計は学生時代にはできない。イメージ湧かない。これはどうなんだろう。そういうこと考えると、大手メーカーとか商社とか銀行とか日系企業の方がいいかな。でも、これも出世できるとは限らないし、その会社もどうなるかわからない。考えるだけ無駄か、その時その時判断するしかない。

でも、こういうことを今の段階で考えている人は間違いなく外資はやめた方がいい。結構書いてしまって、今回も終わらず。ごめん。

次回は起業と費用対効果について書く。

Season1 目次
#1 自己紹介と目次
就活ノウハウ
#2 コンサル内定法
#3 意識高い系に勝つ方法
#4 企業分析の仕方
#5 採用選考としてのインターン
#6 内定時にやるべきこと
仕事理解(コンサル)
#7 コンサルの仕事
#8 コンサルのやりがい
#9 コンサルを辞めた後の転職先
仕事理解(投資銀行
#10 投資銀行の仕事
#11 外資系と日系の投資銀行の違い
#12 投資銀行のやりがい
#13 投資銀行を辞めた後の転職先
企業・業界選択
#14 新卒でどこに入るのがいいのか①
#15 新卒でどこに入るのがいいのか②
#16 新卒でどこに入るのがいいのか③
#17 結局どこの会社がいいのか
知っておいた方がいいこと
#18 学歴フィルター
#19 大学でやるべきこと
#20 最も怖い配属リスク
#21 転職の波の読み方
#22 1.5流の悩み

 

#14 新卒でどこに入るのがいいのか①

結局、新卒で入るにはどこがいいのかという疑問を考えてみたいと思う。人によって、本当にそれぞれなので、私なりの意見としてとらえてね。

「いい」って何か?

まずいいというのは何を指すか。これは人生において何を大事にするかという軸の話だ。お金、所属している会社、仕事内容(これも色々ある)、プライベートの時間、起業(目的でないが、そういう人もいるので)、費用対効果、いったんこんなものとしよう。

 

1億円の壁

さて、お金でどこかがいいか。これは瞬間風速で1億!なのか生涯を通じて6億!なのか。そして、いつまでに達成するのか。瞬間風速で1億とするなら、可能性としては大企業の社長、起業して売却かIPO外資金融か外資コンサルでパートナーぐらいかと思う。目指すのは勝手だが、これはすごい確率が低い

大企業の社長になるには社内で実績を上げるのはもちろんその後の社内政治にも勝たないといけない。新卒で500人入る会社として、前後2年も含めて2500人の中で1人、0.04%。全員に等しく可能性があるわけではないが、これを23で入って55ぐらいまで32年間耐え抜く。できればすごいのだが、なかなか。社長でなくても役員でも子会社社長でももらえたりするので、するともっと確率はあがる。

次に起業の道。20年間で起業した数は350万社、上場したおよび上場予備軍で2500社と言われ、確率0.07%。ここで、俺は他と違うからもっと確率が高いはずだと思って起業する。まああくまで参考値ね。

次に外資金融か外資コンサルでパートナーに上がる率。全社外コン50人ぐらい採用して、前後2年ずつ合わせて1人ぐらいか。これで0.4%。そもそも最初から受ける人のレベルが高いとか内定するまでの確率もかけると先ほどの確率と同じぐらいになるのか。すると0.04%

日本全体で、1億円以上の年収の人は0.027%ぐらいらしい。

年収1億円以上の人数と割合|年収ガイド

つまりどんな道をとったとしても1万人に1人か2人かそんな確率なのだ。小学校のとき、全校集会で1000人ぐらいが校庭に出るが、あの中でも1人でない確率駿台の全国模試で100番に入るレベル。まあ勉強とは関係ないっちゃあそうなのだが、改めて計算するとすごいね。

 

生涯6億

まだ、瞬間風速しか書いていないのか。瞬間風速1億は難しそうだから、生涯を通じて6億を目指そう。有名なランキング

最新版!「生涯給料トップ500社」ランキング | 賃金・生涯給料ランキング | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

まあこの計算方法に違和感があるのだが、それは置いておいて、考えないといけないのは、平均年齢キーエンスとかM&Aセンターとかが35歳であること。それって、つまりほとんどの人が生涯勤めるのは無理なのである。あと、HDというごく限られた年長者のみが所属する組織だけの数値。つまり現実的に生涯勤められて、平均的な人を表しているのはTV局と商社がトップになる。それでも5億である。さっきの人たちが5年で稼いじゃうのかあと思うが、それはその人たちも5年とかの在任だったり、外銀はそもそも45ぐらいで辞めちゃうし、実際は10億ぐらいが限度じゃないだろうか。これらと違うのが、上場か売却する場合。それでも、まあ現実的には数億ぐらいでしか売れなかったりするよと。そりゃあ全員がメガベンチャー作れればいいけど、確率的に難しいと。

つまり、商社かTV局に入って、65までしがみつけば達成できる。よくある意見としては、それらが65にはどうなっているかわからないという話。特にTV局。まあそうなんだろうね。それより、個人的には65までしがみつくということに耐えられないと思う。だって、入っちゃえば周りの人はみんな同じ仕事給料もらっている。競争もあるが、その結果は先にならないと分からない。

でもこの話、コンサルも投資銀行も同じなのよ。意外にある程度上まで行くと、上がつまって動かないのよ。35で結局2000万ぐらいなのよ。その横で、友達が独立して4000万とか出てくるわけ。それにはそれなりの苦労があって、大変な仕事なのだけど、隣の芝生は青いというか、うらやましく見える。そんな中、社内では必死で上司のご機嫌取りながら、夜中遅くまで働く。正直、どちらもつらいんだな。

 

生き残るには?

社会人が何千万もらえるよとか聞いて、すごい!と思うが、それまでに敗れて退職していった人たち。そして意外にその人が40歳だったりする。そして日常は遅くまでプレッシャーの中で耐えながら働いている。これに該当しないのが、本当に働くのが好きな人。頑張る自分が好きだったり、頑張っているけどマゾ体質で苦痛に思わない人。これらが上に上がっている。その人たちはお金以上に、ブランドのある会社で、かっこよくて世界動かしてるぜって思い込んで働いた結果、高収入を得て、高いマンションに住み、女性におごったりプレゼントする。まあ随分歪んだ見方なのだが、それぐらい大変なのだ。生き残るのはそれぐらい強い信念か思い込みがないと難しいということが言いたかった。

 

 

企業の格

さて、こういったお金以外に所属している会社というのもある。これは就職したいランキングか2chの就職偏差値だ。

最新版!「就職人気ランキング」ベスト300社 | 就職四季報プラスワン | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 

どうでもいいけど、今はほんとよくまとまったサイトがあるよね。社会人が進めるランキングというのもある。

人気企業ランキング2015-社会人が選ぶ“働きたい企業”第1位は? |転職ならDODA(デューダ)

特に変わらない。で、大企業というか有名企業ということになる。これでベンチャーの方がやりたいことができるとか色々社会人が言うわけだが、ここでいう価値観はそんなことはどうでもいい。人がいいと思っている会社に入りたいだけなのだ。空虚と言われようが、そういう価値観なのだから仕方ないエルメスがほしいという人にもっといい鞄があって丈夫でうんぬんかんぬん言っても、エルメスがほしいのだから仕方ない。みんなが憧れるからほしいのだ。

こういう人が新卒でいけなくてリベンジしたいとなったりする。その時に行ける会社といけない会社がある。それは新卒でしか入れない会社だ。最近は転職でも取っているのだが、タイミングが必ずしも合うかというとそうではない。三菱商事に入りたかったといって、常に採用しているわけでもなく、年1回のタイミングで、かつ職種も限定していたりする。この商社なのだが、意外にプラントメーカーや化学メーカーなど特定の業種からの方が行きやすかったりする。新卒時は色がついていないが、中途は部門別採用だったりするので、専門性がないと厳しかったりする。もちろんそれまで財務的な部門だったり、経営企画的な部署でないといけなかったりもする。ある程度自分ではどうしようもない配属リスクなのだ。ただ、物産のように中途を結構とっている商社は外銀や外コン出身者を欲しがったりするので、結局もうどこからが行きやすいかなど一概に本当に言えない。

この話まだ次回へ続く

 

Season1 目次
#1 自己紹介と目次
就活ノウハウ
#2 コンサル内定法
#3 意識高い系に勝つ方法
#4 企業分析の仕方
#5 採用選考としてのインターン
#6 内定時にやるべきこと
仕事理解(コンサル)
#7 コンサルの仕事
#8 コンサルのやりがい
#9 コンサルを辞めた後の転職先
仕事理解(投資銀行
#10 投資銀行の仕事
#11 外資系と日系の投資銀行の違い
#12 投資銀行のやりがい
#13 投資銀行を辞めた後の転職先
企業・業界選択
#14 新卒でどこに入るのがいいのか①
#15 新卒でどこに入るのがいいのか②
#16 新卒でどこに入るのがいいのか③
#17 結局どこの会社がいいのか
知っておいた方がいいこと
#18 学歴フィルター
#19 大学でやるべきこと
#20 最も怖い配属リスク
#21 転職の波の読み方
#22 1.5流の悩み

#13 投資銀行を辞めた後の転職先

投資銀行の人はやめてどこに行くのか。他サイトはこちら。

投資銀行への転職×仕事:ポスト投資銀行のキャリアパス|アンテロープ

外資金融で働く投資銀行マンの転職事情|現役I-bankerが語る業界事情(3)

一つ目のサイトにそって個人的見解を書いてみる。

 

①大手投資銀行業界の中でシニアを目指す

辞めてないじゃん。同業界ね。他社でポストが空いていて、急募だとポジションや給与を上げて採用してくれる。こっちに来て思ったのは一番替えが利かないのはアナリスト。会社の顔だし、経験がないと務まらないから他社から引っ張ってくるしかない。他の仕事でも他業界から引く抜くよりも同業界からしか転職できないので、同じ業界内での移動が激しい。日系5社中4社回った人にあったりする。出戻りもいる。この業界がいいという人には好きなだけ回ればいいと思う。結局どこも同じことに気付くし、居心地のいい今の会社にいるようになる。

 

②自身の考えや関心に合う独立系ファーム等で投資銀行業務を続ける

GCAだったり、FAS系だったりかな。そんなにいないが、一定程度いるかも。俺はバリュエーションだけやりたいんだという人はいて(営業は嫌みたいな)そういうところも専門的なので、業界に慣れ親しんだ人の方がいいから同業界から採用する。給料はやや下がる傾向。お金というより、仕事内容で選ぶならこちらかも。

 

③PEやヘッジファンド等の投資ファンド

これは2つ目のサイトに書いている通り。ある意味憧れなのかも。現実行った人は思っているほど少ない。M&Aをやっていた人やファンドとやり取りしていた人など、専門分野が限定されるからかもしれない。給料は有名外資と独立系にいくのとでは大きく違い、有名外資ならよりアップも見込めるが、狭き門である。独立系にいくのが現実的だが、給料もやや下がり、会社としても落ちるので、行きたがらない人が出る。転職市場ってうまくできているよね。本当に需要と供給

 

④事業会社(M&Aや財務部門)

これは絶対に給料が下がる800万‐1200万ぐらいが相場。場合によってはこれより下がる。昔グリーがこれより上で採って集まっていたけど、最近は行くのかな。まったりしたい人にはいいよ。よくお客さんで元投資銀行ですって人がいるが、あまりクライアントとしては会いたくない。

 

なぜ辞めるのか

一番は体がもたないんじゃないかな。そして、いつまでも業者扱いで、ペコペコし続ける。商品に差別性はないが、さもすごいかのようにプレゼンする。もはやお客さんもわかっていて、各社横並びであれやこれや要望する。仕事なんてどれだってそうなのだが、俺たちかっこいい仕事だぜと思っている人にとってはより差が激しく、年齢も年齢だし、一生やるのは嫌だし、発注側にいきたいなあとか思うわけである。

ただ、優秀なのだが、意外とやれることは少ない。確かに難しいことをやっているのだが、そんなこと世の中の大半の人には関係なく、事業会社で財務部が嫌われるように、現場のこともわかっていないのに、難しい指標を取り出して、数字だけで物事を語る心のない、物を生み出さないやつらだという見方である。財務・金融村の中での生息であり、金融か財務部かみたいなところにしかいけないわけである。

 

投資銀行出身者の起業家

【世界有数の投資銀行】ゴールドマン・サックス出身起業家まとめ

なぜ外資投資銀行出身のベンチャー起業家が増えているのか?|湘南に住むサーファー起業家 のブログ

フィンテックは除いて、お金がいる金融業界で起業するのは難しく、ただ優秀なので他の事業をやっている人が多い気がする。というか学生時代から起業していて一旦就職したけど、また自分でやるみたいな人も多いと思う。

つまり、まあ社会人経験を一通り学ぶとか厳しい環境や優秀な人の元鍛えるとか投資銀行出身者として注目を集める意味ではいいが、起業スキルとしては学ぶことが少ないと思う。

色々またネガティブなことを書いたが、一生投資銀行をやりたい人には最高なのだ。その判断が新卒時にできるかというと難しいよね。どの会社でもそうだが、偶然入った会社や部署に左右されるのはどこであれサラリーマンは同じなのだ。

 

Season1 目次
#1 自己紹介と目次
就活ノウハウ
#2 コンサル内定法
#3 意識高い系に勝つ方法
#4 企業分析の仕方
#5 採用選考としてのインターン
#6 内定時にやるべきこと
仕事理解(コンサル)
#7 コンサルの仕事
#8 コンサルのやりがい
#9 コンサルを辞めた後の転職先
仕事理解(投資銀行
#10 投資銀行の仕事
#11 外資系と日系の投資銀行の違い
#12 投資銀行のやりがい
#13 投資銀行を辞めた後の転職先
企業・業界選択
#14 新卒でどこに入るのがいいのか①
#15 新卒でどこに入るのがいいのか②
#16 新卒でどこに入るのがいいのか③
#17 結局どこの会社がいいのか
知っておいた方がいいこと
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#20 最も怖い配属リスク
#21 転職の波の読み方
#22 1.5流の悩み

#12 投資銀行のやりがい

投資銀行のやりがいを書いてみたいと思う。

人の特性として偏見で言うと、投資銀行の人は価値観が金である。コンサルはクライアントのため、大企業の事業会社がマーケットを作っている自負と比較して、わかりやすいっちゃあわかりやすい。その分、金をもらえるとなるなら、頑張る。ほら、業績がいかないぞと言うと動く。なぜなら、業績いかない→ボーナス削られる→ひどいときはクビと思考がすぐにつながる。

コンサルの人にこう言ってもなかなか動かない。会社の業績なんてくそくらえというか興味がないのだ。それより、クライアントが困っているぞお前の成長のためとかいう方が人は動く。

事業会社はそれぞれの社風なので、一概には言えないが、上司が言うから(評価)とか、みんなで楽しくやろうぜ(やや宗教)とか、目指す世界観とか色々だと思う。

これが投資銀行は金なのだ。中にいる人は違うというかもしれないが、他から見るとそう見える。私だけかもしれない。

次に何となくやっていることの頭イイ感に酔いしれているところはある。金融用語だったり、法律だったり、会計だったり、ファイナンススキームだったり、投資だったり、M&Aだったり、俺らと財務部しか分からねえよな、企業は利益を出してこそであり、そのお金を回しているのは俺たちだぜ的なのである。興味のない人には???なのだが、価値観なんだからしょうがない。

 

経営者と話せる

他には経営者や役員に会って、対等に話しているぜ感。確かに、部長やら役員やら社長やら財務は経営に近いから、そういった人と会う機会が多い。ただ、向こうからすると出入り業者で(そんな関係性だからダメなんだという主張はごもっとも)、小間使いでしかなかったりする。ただ、会いはあってくれるので、やりがいではあるのかもしれない。

一方で、経営者への提案で事業戦略を書いているつもりだが、正直事業戦略になっていない提案であることが多い。あくまで財務戦略であり、事業のことを話しているようで、ただの業界知見でしかなかったりする。いや、俺は経営戦略を話しているし、現にそうなっていると自負されている方もいて、そういう場面もあるにはあるが、だったら自分で事業やってみろである。いや、俺はレバレッジをかけており、この立場の方がうんぬんかんぬん言うかもしれないが、私は起業して上場させてこそ、経営者であり、投資銀行はあくまで第三者のアドバイザリーだと思う。やりがいとして書き始めたのに、どうしてネガティブになっているのか。コンサルから来ているから、どうしてもその思考になっているので、割り引いて読んでもらいたい。

 

優秀な人

人は大変優秀である。コンサルはロジカルさで優秀なのだが、投資銀行の人は物事を動かしてごりごりやっていく優秀さがあると思う。この優秀の定義が違うのだが、どちらも優秀なのだと思う。ただ、サラリーマンとしての市場価値は、投資銀行の人の方が優秀だと思う。営業的優秀さだからだ。ただ、事業的観点がないし、他業界に行くと給料が下がるので世には出ない気がする。イメージとしては南場さん(この方もコンサルというより、元々の素地とチーム力が違ったのだろうが)とマネックスの松本さんを比べてどちらが優秀かと言っている意味のない話である。投資銀行のやりがいはというと、ファイナンスの領域が好きで、偉い人と会いたくて、対価としてお金が好きな人には最高と言える。

 

人脈という言葉の過ち

相変わらず余談だが、この偉い人と会っていて満足感を得られるのは個人的にはよくわからない。偉い人=優秀な人で、人脈が広がる感があるのだろうか。この人脈という言葉は曲者だと思う。

人脈と思うのは、自分が困った時に気軽に助けてくれる、相談できる、他の人を紹介してくれる、究極はお金を出してくれる人のつながりだと思っている。そんな人ほとんどいない。友達かというと、友達には普通相談しにくいものなので、仕事上の付き合いでということになる。

では、大企業の役員にあっていて、それが人脈か。ゴルフとか飲みとか行って、仲よくなる人はそうかもしれないが、そんなのは何十人に1人なのだと思う。大企業の役員も肩書き取ったらタダのおじさんであることが多い。相談しても意外に解決にならなかったりする。

それよりも自分の身一つで生計を立てている起業家の方がずっといい人脈なのだと思っている。起業家同士はつながっている。お互い助け合いながらという雰囲気もあるので、助け合う関係性が生まれる。でも、それでも中々人脈確率は低い

やはり数多くと会うことが何よりなのではないか。自分が紹介できる人がいると相手も紹介してくれる。類は友を呼んで、輪が広がるのだ。起業のための人脈を作るんだと考えて投資銀行に行く人は(そんなやついるのか?)少し考えてほしい。先輩の言葉にも要注意だ。

 

Season1 目次
#1 自己紹介と目次
就活ノウハウ
#2 コンサル内定法
#3 意識高い系に勝つ方法
#4 企業分析の仕方
#5 採用選考としてのインターン
#6 内定時にやるべきこと
仕事理解(コンサル)
#7 コンサルの仕事
#8 コンサルのやりがい
#9 コンサルを辞めた後の転職先
仕事理解(投資銀行
#10 投資銀行の仕事
#11 外資系と日系の投資銀行の違い
#12 投資銀行のやりがい
#13 投資銀行を辞めた後の転職先
企業・業界選択
#14 新卒でどこに入るのがいいのか①
#15 新卒でどこに入るのがいいのか②
#16 新卒でどこに入るのがいいのか③
#17 結局どこの会社がいいのか
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#11 外資系と日系の投資銀行の違い

外資系の投資銀行と日系の証券会社の投資部門との違いは何なのだろうか?

組織上の違い

今回は野村証券の採用HPを見てほしい

ホールセール部門/本社機能|仕事を知る|野村證券 2017年度新卒採用ホームページ

投資銀行部門といわれるのは、インベストメント・バンキングと書かれた場所である。M&A、資金調達、そして営業的役割のカバレッジである。

一方、JPモルガンの採用HPを見てみると

Investment Banking Jobs | Students & Experienced Professionals | JPMorgan Chase & Co. | J.P. Morgan

さして変わりない組織構成である。日本の事業法人が顧客である以上、日々日系外資の両者はライバル関係にあり、人材も行き来している。

 

一番の違いはお金

では何が違うのか。報酬体系である。外資35歳で3000-4000万のプレイヤーがごろごろいる。日系は35歳だと1500-1800万ぐらいである。もちろんもっと早くにその金額に到達している人もいるい、日系でも雇用形態や中途入社による吊り上げによって外資並みの人もいる。ただ、やはり報酬のレベル感が違うので、優秀な人は外資に行く。といっても会社全体の能力でどちらが上かというと商品によってまちまちである。M&AはGSかMS、株式・社債は野村かメガ証券である。このリーグテーブルは集計によってまちまち(期間、案件or額、日本企業など)なので、一応トムソンロイターのリーグテーブルで見てみるといい。

プレスルーム - Thomson Reuters Japan

 

優秀な人材でも日系に勝てない?!

優秀な人材なのに、なぜ外資が勝てないのか。それは企業側が日本企業でこれまでのお付き合いとか銀行との関係性とかあるからだ。また、接待であいつは気が利くとかで有利に働いたりもする。別に選ぶ方の企業も能力差を見れるわけでもないので、優秀かどうかなんて分からないのだ。

また、外資は大きなディールのみを絞って取りに行ったりする。だから総額でどうとか気にしないのだ。自分に入ってくるお金さえ多ければよい。ただ、個人的に思うのは商品自体に差別化ができないからだと思う。別にすごいアドバイスがみんな出来るわけでもないし、ちょっと極端に言うと、資金調達なんて金さえ集まればいいので、日系の方が投資家との関係性上、集まったりするのだ。学生時代に思い描く賢い仕事ではないのだ。

 

コンサルでは?

では、外資系のコンサルティング会社と日系のコンサルティング会社の違いは何なのだろうか?これは明確な順列がある。マッキンゼー、ボスコン、ベインは抜けていて、その下にATカーニー、デロイト、ベルガー、野村総研と続く。ドリームインキュベーターとかコーポレートディレクションとかもあるのだが、ここも実際に入る人は優秀なのだが、会社としての規模が大きくないため、たまにバッティングするが、そんなにお目にかからないのである。

こちらも報酬に差があり、外資は35歳で1500-2000万だが、日系は1000-1500万ぐらいになる。こちらも早く出世した人はこの限りではない。投資銀行と比べると差は大きくない。そして、思ったほどもらえない

また、プロジェクトの内容も変わる。こっちは外資の方がグローバル案件が圧倒的に多いし、より戦略的な仕事が多いこの戦略的なんてくそくらえと思っているが、学生の時はみな気にするので、書いておく。

投資銀行と比べて、商品の差別性が大きいのか。個人的な意見だが、人材の質がもろに直結しやすいからではないだろうか。投資銀行業務は組織としての戦いの要素が大きいのに対し、コンサルはレポート自体の質によるので、とがった分析だったり、新しい方向性だったり、そこ一本で勝負的な要素があるからだと思っている。

また、ブランディングが上位3社は圧倒的な点も大きい。日本においてGSと野村の差とマッキンゼー野村総研の差はマッキンゼー野村総研の差の方が大きい

では、人材の面はどうか。投資銀行ほど行き来していないように思える。というのもコンサルは数年やったらもういいやというのがある。個人の能力次第なので、別に外資に行っても同じだろうと思っている人が多い気がする。もちろんもっとグローバルな戦略的な仕事をやりたいということで外資に行く日系の人もいる。

 

結局イメージが勝つ

投資銀行にしてもコンサルにしても外資と日系の差は思っているほど差はなくて、業界外や新卒時のイメージが外資の方が格好いいというのが定着しているように思える。両業界を比較すると、投資銀行は報酬の差、コンサルの方は仕事内容の差が大きいのではないかなと思う。まあ、新卒で両方受かると確実に外資にいくけどね。これが生涯を通じてよいかはまた別の話。これはまた次の時に。

 

Season1 目次
#1 自己紹介と目次
就活ノウハウ
#2 コンサル内定法
#3 意識高い系に勝つ方法
#4 企業分析の仕方
#5 採用選考としてのインターン
#6 内定時にやるべきこと
仕事理解(コンサル)
#7 コンサルの仕事
#8 コンサルのやりがい
#9 コンサルを辞めた後の転職先
仕事理解(投資銀行
#10 投資銀行の仕事
#11 外資系と日系の投資銀行の違い
#12 投資銀行のやりがい
#13 投資銀行を辞めた後の転職先
企業・業界選択
#14 新卒でどこに入るのがいいのか①
#15 新卒でどこに入るのがいいのか②
#16 新卒でどこに入るのがいいのか③
#17 結局どこの会社がいいのか
知っておいた方がいいこと
#18 学歴フィルター
#19 大学でやるべきこと
#20 最も怖い配属リスク
#21 転職の波の読み方
#22 1.5流の悩み

 

#10 投資銀行の仕事

投資銀行業務とは何か

例として、ゴールドマンサックスの投資銀行部門は、「M&A関連業務、資金調達関連業務、自己勘定投資関連業務を三つの柱として、ますます複雑化する事業・財務環境におけるお客様の課題に対するソリューションを提供」と書いている。

Goldman Sachs Japan | - 投資銀行部門

これを読んで学生時代全く分からなかった。詳しい説明はHPに書いているのでそちらを読んでもらうにして、要はM&Aや資金調達の際に、アドバイスをするから金をくれよという仕事である。法律だったり会計だったり、そもそもどのぐらいのお金が妥当かとか、マーケット環境を知っている俺たちがアドバイスするよという手数料ビジネスである。自己勘定のところは毛色が違い、自分のお金で投資して、株価やら企業価値があがった時に売るというものである。

GSの投資銀行部門は事業再編や資産売却の受け皿的な役割を担うとしている。他の部門である企業投資部は、もっと純投資のファンドを運営しており、不動産ファンドも併せ持つ。これも学生が憧れる投資銀行業務であろう。

実は、外資金融にはこれ以外にも役割を持つ。というかそちらの方が、収益が大きいのである。それが証券部門

Goldman Sachs Japan | - 証券部門

金融機関(保険とか地銀とか含め)は預かっているお金を運用して利益を上げる。その資産運用だったり、アドバイスをしている部門である。売買の何%とかいったフィーを手数料としてもらう。セカンダリービジネスと言われる。

詳しくはこちら

 

 

やりたい仕事はM&Aだけなのか

さて、学生の時にあこがれる仕事は何か。正直言って、イメージもできないのに憧れの仕事を目指すこと自体が馬鹿馬鹿しいのだが、あえて考える。

例えばM&Aやりたいんですよねという学生。まず新聞にでかでかと載り、金額も大きい。2社が統合するというのは野次馬的にも面白いし、影響力も大きいからあこがれる感じか(ちゃんとわかっている学生はごめんね)

ではどこに行けばできるかというと、投資銀行業務のM&A部門にいかないとできない

後は、営業部隊である。この営業部隊が企業を訪問してM&Aだけでなく、資金調達から不動産まで様々な取引を提案して、いいねとなるとプロダクト部隊であるM&A,部門やエクイティ部門、デッド部門を連れて行く。

つまり、M&Aをする部隊は、GS>投資銀行部門>M&A部門or営業部門

と絞られた部門でしかない。いや、別に投資銀行ならなんだっていいやという人は別に気にしなくていいが、やりたいことが限定的だと入って違和感を感じる

また面接でもあまり絞り込まない方がよかったりする。どうせ最初はプール人材として何でもやらされるからだ。本当にM&Aをやりたいのであれば、ブティック系のGCAサヴィアンとか監査法人FASに行った方がやれると思う。

ただ、そんなのは外銀からは転職しやすいので、まずは外銀に入ることをお勧めする。そもそもM&Aプロセスのところで何をやりたいかにもよる。携わりさえ、すればよいのであれば、弁護士で法務DDでも構わない。ただ、学生時代はそんなことは知る由もなかった。

 

コンサルのM&Aとの違い

さらに脱線するとコンサルでもM&Aをやっている風を装っているところがある。あれは何か。デロイトの資料が分かりやすい

例えば、A社が中期経営計画を立てることにした。市場規模からして、これぐらいシェアをとりたく、数年後には500億に到達したいと考えている。ただし、この業界はすでに複数のプレイヤーがおり、地域ごとによって強い会社がいる。自力で支店をおいて、営業開拓をしてもいいが、時間がかかる。そんな時一つの手段としてM&Aが選択に入る。

さて、ではどういう会社をターゲットにすればよいのだろうか。シナジーはあるのか、効果はどのぐらいか、そもそも何を目的にM&Aするのだろうか。こういったM&Aするに当たり、事前の調査分析から方向性を示すのがM&A戦略である。これはコンサルがやることが多い。正確にいうと外に出す時はコンサルがやることが多い。自社で出来る、オーナー企業ならオーナーの頭にあって、どこどこを買え!みたいな指令があるともはやコンサルの役割はない。

もう一つコンサルが入るのがPMIと言われる、M&Aである。買収先も決まり、基本合意も契約もした。さて、どうやって統合しますか。戦略は?システム統合は?事務は?営業体制は?人事は?こういった統合を円滑に進めるアドバイを行う領域がコンサルの役割である。

これをコンサルはやりたがる。なぜかというと、一度これで入ると長期プロジェクトでとれ、かつ汎用性が高いので他社でやったノウハウが転用しやすく、全社的なことを知れるので、後々のプロジェクトもとりやすい。さらにWGとして複数立ち上がるので、それぞれに人を貼り付けると工数が増大し、さらにフィーが取れる。おいしいビジネスなのだ。ただ、個人としての立場では、長期プロジェクトになりがちなので、飽きるし、戦略のところに絡まないと工程管理に終始しがちになるので、数回やればいいかなというものだ。ただ、この領域で食っていくと経験がものを言うので、ありっちゃあ、ありなのだ。会社全体の仕組みもよく把握でき、リサーチばかりやるプロジェクトよりはお客さんへの貢献が大きいと思う。システム系や会計系にいくと専門の人がいるので、どうしてもやりたい人はそちらにいくといいと思う。

 

Season1 目次
#1 自己紹介と目次
就活ノウハウ
#2 コンサル内定法
#3 意識高い系に勝つ方法
#4 企業分析の仕方
#5 採用選考としてのインターン
#6 内定時にやるべきこと
仕事理解(コンサル)
#7 コンサルの仕事
#8 コンサルのやりがい
#9 コンサルを辞めた後の転職先
仕事理解(投資銀行
#10 投資銀行の仕事
#11 外資系と日系の投資銀行の違い
#12 投資銀行のやりがい
#13 投資銀行を辞めた後の転職先
企業・業界選択
#14 新卒でどこに入るのがいいのか①
#15 新卒でどこに入るのがいいのか②
#16 新卒でどこに入るのがいいのか③
#17 結局どこの会社がいいのか
知っておいた方がいいこと
#18 学歴フィルター
#19 大学でやるべきこと
#20 最も怖い配属リスク
#21 転職の波の読み方
#22 1.5流の悩み

#9 コンサルを辞めた後の転職先

結構気になる、コンサルをやめてどこにいくかという話をしようと思う。

ポストコンサルタント転職成功事例 - ポストコンサルタント転職 コンサル経験者の方へ|転職サービスのムービン

「外資系戦略 ポストコンサルキャリア選択の苦悩 ①」|外資系戦略コンサルのキャリア "鬱de乙"

コンサルタントの転職×仕事:ポストコンサルのキャリアパス|アンテロープ

まあ色々あるが、確かに転職はしやすい。これまでの先輩がいろんなところに転職され、結果を残されているからこそ、企業も採用してくれたりする。30歳ぐらいで転職する場合のいくつかパターンを書いてみよう。

①他コンサル

これが一番いきやすい。新卒の時に入れなかったコンサルにもいける。なんせ一度コンサルのお作法をやっているので、入り方が全然違う。事業会社からコンサルに転職する人も多いが、最初慣れるのに時間がかかるパワポ作成、エクセル、論理的思考力、リサーチの仕方、俯瞰した視点、プロジェクトの進め方、夜遅くまでやる耐性、細部へのこだわりなどなど。新卒で叩き込まれたものはやはりしみついているし、それがベースとなっている。当然、コンサル他社も取りやすい。

コンサル会社のレベルを上げるか、もしくは下げてポジションや給与をとりにいくパターンもある。30歳で1500~2000万で採ってくれるとこもあるにはある。意外にこれが多かったりするかもである。

 

②起業、ベンチャー

意外にこれも多い気がする。親がもともと会社やっていて継ぐみたいなのもある。自分でやっていて成功した確率は本当に低いと思う。南場さんは別格。他もいるけど、それをやるためにわざわざ行く?みたいなベンチャーもある。そんなの人の勝手だけど。経営をしてみたくなったパターンね。

 

③大手事業会社

経営企画とか事業管理部署とか一番とってくれやすい。ただ給料は下がる。これを許容できるか。また1商材に絞れるか。ワークライフバランスを重視するなら一番いいよね。商社も入る。これも割と採用してくれるが、難しい。それぞれの事業部の投資部門という名のリサーチ、レポートポジションね。プロジェクトでも多いから親和性があると思う。

 

④ファンド

PEファンドにも一定程度行く。コンサル出身者が立ち上げたり、ハンズオンを重視しているファンドね。金融出身者が多いファンドは合わない。投資銀行に行くかというとほとんど行かない。仕事が全然違うから。

 

コンサル出身者もただの人

こう書くと色々行けるなあと思うかもしれないが、入った時にはコンサル以外は普通の役職であることが多い。せっかくコンサルに入って、色んなスキルをつけたと思っても事業会社では何も結果を出していない小僧であり、新卒から上がってきたのと同じランクであったりする。いきなり課長とか部長になれるんでは?と勘違いしてはいけない。どんな仕事でもその会社での実績が必要なのだ。

その後は、年功序列の会社でない限り、実績をあげれば昇進する。でもやはり数年はかかるよね。ファンドなんていったら、一番下のアソシエイトからだからね。マネジャーまで行っていたとしても、また下働きである。まあ、コンサルにいても役職だけ上がって、やっていることは下働きみたいなもんだから、同じなんだけどね。

プロ経営者になれるなんて間違っても思っちゃいけない。プロ経営者が経営層になった年代を見てみよ。45以上である。コンサルをワープできる仕事だと勘違いしたら大間違いだ。思っているより、あなたの理想に近づくには時間がかかるのだ。

といっても早く偉くなって、お金もほしいのもわかるが、難しい。コンサルに行けばその先バラ色じゃねえかみたいな期待を抱いていたら今すぐ取り払ってほしい。先輩にそういわれたといっても、先輩はよく見せたいだけであり、その先輩も会社ではぺこぺこしているのだ。何よりクライアントにぺこぺこしているのだ。そんなコンサルはだめだ、言いたいことを言っていないんだと言われたらそうかもしれない。でも、そんなコンサルそんな見ない。客商売でサラリーマンなんだから。

 

コンサルは起業で成功しない

俺はすごい優秀なんだって言っているコンサルにいってやってほしい。じゃあなぜすぐ起業しないのか。すごいなら、起業して成功するでしょ?結局リスクを取るのが怖かったりする。所詮それぐらいの実力なのだ。事業を自分で起こして、人を雇って、税金を多く払っている人が一番すごいのだ。日本で一番優秀な人は誰かという問いに、孫さん、柳井さんは出るが、大前さんや堀さんが出るか。所詮コンサルなのだ。研修会社やコンサルが関の山だ。確かに事業会社にいくよりはコンサルに行く方が転職しやすいが、それだったら先に事業会社で結果を出した方が、将来的に出世しやすい。配属リスクはあるけどね。くれぐれもコンサルでショートカットできると思わないように。それなりの転職先しかないよ。

 

Season1 目次
#1 自己紹介と目次
就活ノウハウ
#2 コンサル内定法
#3 意識高い系に勝つ方法
#4 企業分析の仕方
#5 採用選考としてのインターン
#6 内定時にやるべきこと
仕事理解(コンサル)
#7 コンサルの仕事
#8 コンサルのやりがい
#9 コンサルを辞めた後の転職先
仕事理解(投資銀行
#10 投資銀行の仕事
#11 外資系と日系の投資銀行の違い
#12 投資銀行のやりがい
#13 投資銀行を辞めた後の転職先
企業・業界選択
#14 新卒でどこに入るのがいいのか①
#15 新卒でどこに入るのがいいのか②
#16 新卒でどこに入るのがいいのか③
#17 結局どこの会社がいいのか
知っておいた方がいいこと
#18 学歴フィルター
#19 大学でやるべきこと
#20 最も怖い配属リスク
#21 転職の波の読み方
#22 1.5流の悩み